靴下を販売するときのクレーム対応と検品についての考え方とは?

ものづくりにおいて不良品の発生は避けられない問題の一つです。

完璧な生産管理体制を組んで不良品の発生を最小限に抑えたとしても、ゼロになることはありません。多くの検品は目視で行われます。

どんなに熟練した工員でも見落としをする可能性があります。それが万に一つだとしても、クレームが発生したらどう対応するか事前に検討しておく必要があります。

迅速かつ冷静な対応ができない場合、解決できる問題でも思いの他大きくなってしまうことがあるからです。

目次

クレームの内容を把握する

クレームが発生したら、まずはクレーム内容の把握をします。例えば売り場で靴下に油なような汚れが発見されたとすると、まずはどんな汚れで、それがどこに付着しているのか確認します。

現物を確認するのがベストですが、最低でも画像を入手する必要があります。その上でもし倉庫に在庫があれば一定数量の抜き取り検品を行います。

不良品の連続性の有無を確認する

仮に靴下250足を抜き取って売り場と同じような不良が25足あった場合、あくまでも可能性としてですが全体で10%前後の不良品が存在する可能性があります。

かなりざっくりの確認方法ではありますが、少なくとも「連続性」があることが確認できます。

そうなると「在庫を全量検品する」「出荷を止めることができないので検品をしながら出荷する」など、お客様に現状と対策の報告をすることができます。

万が一でも重大なトラブルになる金属混入不良とは

靴下の中に、折れ針などの金属が混入する異物混入不良は「万が一」でも、事故につながるため1個の見落としも許されません。

よって検針機と呼ばれる機械に通してから出荷されます。工場では「針」に使われている「鉄」だけを検出する検針機を通してから船積みされます。

ただ検針機のみですと「鉄」しか検出しません。靴下には「ソッパス」と呼ばれる、靴下を挟むアルミ製のパーツが使われることがあります。売り場で多くみかけます。

多くの靴下工場ではソッパスをつけたまま検針を通すため、鉄でできた針のみを検出する検針機が使われています。

万が一「ソッパス」が靴下に混入すると検針機でも検出ができないため事故に繋がる可能性があります。

弊社で製造する靴下はソッパスを一切使いません。さらに日本に到着したあとアルミを含む全ての金属に反応する金属探知機を通しております。

金属探知機はぬいぐるみの検針に使われます。私自身も以前ぬいぐるみメーカーに勤めておりましたときに異物混入対策の重要性をいやというほどたたき込まれました。

多少費用がかかって利益が削られたとしてもリスクを最小限に抑える方式を採用しております。

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